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Pitchforkmedia.com
Rating: 8.3
タカコミネカワの前作「Cloudy
Cloud Calculator」のことを振り返ってみると、私は怠惰にも彼女を女性版コーネリアスと呼んだ。当時の私がどんなにきつい締切期限に追われていたとしても、この比喩はピッチフォークの視聴者に先入観を与えかねなかったが、それは、ミネカワのクラシック・ポップスについての引き出しの多さと、彼女が夢に描いた甘い音楽を実現させるために多くの楽器を用い、アレンジする音楽的才能を持っているということを、ある程度は伝えていただろう。
後になって、「Giant Robot」でミネカワがコーネリアスとつきあっているだけでなく、次のレコードでも彼とともに作曲・録音をする予定であると読んだ時の驚きを想像できるだろうか。とりわけ一生懸命仕事をする必要がなくても、私は誠実でなければと思った次第だ。
新しい彼氏と共に、すでに才能のあったミネカワの勢いが止まることはないようだ。このレコードは新たに発見され、さらに洗練された作品であり、今までよりベターな歌は、彼女の過去の作品を容易に超越している。このような耳ざわりで、途方もなく気どった時間は終わる。代わりに、我々の耳はポップソングによって近代的な技術が優雅に配置された暖かい音楽の至福で広がる通路に誘われる。
ここではミネカワと彼女のグループがアメリカのインディーポップグループに真の仲間入りをしている。Elehant 6’ ersはメロディについて一つか二つのことを知っているが、彼らがポスト・クラフトワークの音楽になるにはかなり深い障害があるようだ。こうしたネオ・ヒッピーは平均的にビールをがぶ飲みするトンマと同じくらい偏狭であり得る。つまり“ファッキン・ギターはどこだ?”などといつも鬱陶しく繰り返すだけで芸がない。ミネカワやコーネリアスのようなアーティストは、正しく用いれば、ドラムマシーンがリンゴ・スターとチャーリー・ワッツを合わせた以上のソウルを持つということを分かっている。重要なのは、疑わしい“純正さ”なんかを生み出すことでなく、センスなのだ。そしてタカコミネカワは音楽的アイデアを燃やしている。
Fun 9 (不可解にも“ファンク”と発音)への燃料は、類い希な音と溶け合っている様々な影響によってもたらされている。最初の一曲“Gently
Waves”はミネカワの幻想的な声、ウィルソニアン・シンフォニー五部へのマルチトラックを披露している。“Plash”(コーネリアスとのコラボレイション。四曲のうちの一つ)は効果的に波打つビートとブラジルのアコースティックギターシャッフルとを結び付けている。そして“Fantastic
Voyage”はDJ Me DJ Youの芸術的なサンプリングにフィーチャーされる三つのトラックの一曲であり、ルー・リードの“Walk
on the Wild Side”から大胆にも偉大なボーカルリフを取り出している。
Fun 9 のメロディーすべてがしっかりとしたものであるが、中にはより複雑なエレクトリカルな雰囲気が目立った特徴となっている歌がいくつかある。“Flash”(コーネリアスとのコラボレイション曲)はミネカワがリミックスアルバムにある“International
Velvet”におけるOvalの脱構築を注意深く聴いていることを示している。
彼女のボーカルから伝わるゆがんだ、遠い声は、バックグラウンドミュージックのゆっくりとしたハワイアンをくりぬくかのように卓越した効果となっている。“Fancy
Work Funk”はドイツのエレクトロニック・ソウルメイトを誇らしい気持ちにするかもしれないような、人をトランス状態に導くムーグパターンを特徴にしている。彼女に恋人がいようといまいと、ミネカワは確固たる独自のビジョンを得たのだ。(Mark
Richard-San) |
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